2016年11月01日

日本酒ナビゲーター・焼酎ナビゲーター通信11 2016年の酒米

 醸界タイムスによりますと、

 今年の米は「溶けにくい」とのことです。

 これは酒類総合研究所の発表によるもので、
原料米の溶解性からの予測に基づいています。

 独立法人酒類総合研究所は今年度の原料米の溶解性について、
昨年に比べて全国的に「溶けにくい」傾向にあるとのデータを発表した。

 これは画期的であり、非常に重要な情報であります。

 毎年、新酒が出来上がった頃に、酒造関係者から漏れる言葉として、
「米がもろみの途中に溶け出してしまって・・・」というのがあります。

 私など、この言葉は毎年のように聞かれるので、
聞き飽きていると同時に、酒造技術者の進歩を疑うことになっていました。

 要するに、「米が溶けてしまって」という言葉は、
言い訳であり、米と溶かしているのは人間であります。

 溶け具合が自分の想像に行かなかったということで、
一度は見逃せますが、そう毎年のように言われますと、
技術レベルと努力度を疑わざるに得られません。

 技術は修正し、修正し、また修正することで上がっていきますが、
扱う対象物のせいにしていては進歩はないでしょう。

 酒類総合研究所のデータの正確性はわかりませんが、
このデータが酒造に役に立ち、技術の進歩と味わいの向上に
繋がっていけばいいと願っています。

 きき酒師、日本酒ナビゲーター、焼酎ナビゲーターにとって、
こういうことは神経を尖らせているべきと思います。

日本酒ナビゲーター・焼酎ナビゲーター通信11 2016年の酒米




Posted by 丸河屋酒店 at 17:57│Comments(0)
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